しゃべろぐ

雑談ブログ。ガジェット・カメラ関係多め

【個人的おすすめ】大人が読んで燃える歴史漫画たち

歴史漫画といえば昔から確立されているジャンルですが、いかんせん何を読んでいいかわからないというのがよくある現象。

歴史漫画と言っても史実を忠実に描いているものと作者の見解を加筆しているものなど色々あります。

私自身歴史小説や漫画は結構好きなのでそこそこ読んできましたこともあり、今まで読んで胸が熱くなった漫画をピックアップしたいと思います。

バトル要素強めの歴史漫画

バガボンド

バガボンド(1)(モーニングKC)

バガボンド(1)(モーニングKC)

くっそ王道です。

宮本武蔵の生き様を井上雄彦さんが描くとこういう感じになるのかという感じです。

少年誌だったスラムダンクと違って青年誌なので若干エロ描写があるため、少年誌ばかり読んでいる人がスラムダンク好きというだけでこれを読むと1巻でちょっと引くかもしれません。

ただ内容に関しては宮本武蔵が段々と成り上がっていく様が痛快で、戦闘シーンも魅入ってしまう事もしばしば。
湘北山王戦の最後にあるセリフが全くないシーンみたいな感じです。

宮本武蔵がひたすら強くなっていくだけでなく「天下無双とは?」という哲学的な問いかけもあったりして考えさせられる描写もあります。

キングダム

これも王道中の王道歴史漫画。

秦の始皇帝が中華統一するまでの話なんですけど、学生の時に学んだ中国史では「秦の始皇帝が中国を統一した」という文章のみで終わっていたりして、よくフューチャーされるのはその後の項羽と劉邦とか三国志だったりなど、わりかし影の薄い部分でした。

ただキングダムを読むと簡単に書かれている「中華統一」というものがどれだけ茨の道だったのかというのがわかります。

主人公の信を軸に話は進んでおり、秦の中華統一までの過程だけでなく信の成長物語としても楽しめる内容になってます。

目の前に立ちはだかる敵武将たちを修行したり戦略を駆使して撃破するさまはまさに王道のバトル漫画。
あと出て来る武将が結構キャラ濃い奴らばっかなので多分誰かしら1人位は好きな武将が見つかると思います。

昔は王騎将軍が1番好きでしたが最近は桓騎将軍の鬼畜っぷりが好きです。

シグルイ

シグルイを読んだことない人でもこのシーンだけはネットで見たことあるかもしれません。
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このシーンだけでも「なにこの漫画…」って気になりますよね。

私もその口で読み始めました。
それだけ印象的なシーン。

内容をざっくり説明すると因縁を持つ二人の武士の人生と武士道について。

トーリーの展開としては回想がメインなんですが、その回想が終わった直後に「ああ、これでこの場面に繋がるのか」と思った時はゾクッとしました。

エグい描写がそこそこ多いので好き嫌いはあるかもしれませんが、バガボンドが平気な方だったら多分平気です。

多分。

蒼天航路

三国志を題材にした漫画は数多くあります。

例えば代表的なのが横山光輝さんの三国志

三国志 (1) 桃園の誓い (希望コミックス (16))

三国志 (1) 桃園の誓い (希望コミックス (16))

あとは原作:寺島優さん、作画:李志清さんの三国志

絵面的には後者の方が読みやすいと思いますが、ネタ的には横山光輝さん版を読んでいると話が盛り上がる事があります。

蒼天航路はいやゆる王道の三国志とは違い、魏の曹操を主人公とした漫画です。

殆どの三国志演義では蜀の劉備が主人公。
これは諸葛亮孔明が蜀にいることとか、魏という超大国に果敢に挑む姿が胸を打つとか色々あると思いますが、基本的に「蜀=善 魏=悪」という図式で表されることが多いです。

私もその構図で疑いもしませんでしたが、蒼天航路を読んでからはまたちょっと視点が変わりました。

蒼天航路に出てくる曹操はまさにカリスマ的な存在であり大国のリーダーとしては申し分のない人物。
対して劉備はダメダメ人間過ぎて引くくらいという描かれ方をしています。

三国志好きの人は結構いると思いますので、新しい三国志を見たいという方にはおすすめの漫画です。

哲学的な歴史漫画

イノサン

実在したフランスの処刑執行人シャルル=アンリ・サンソンを主人公として当時の時代の優雅さや過酷さを描いた作品。

ヨーロッパといえば処刑はギロチンという印象がありますが、この話はまだギロチンが開発される前の時代。
そしてこの主人公シャルル=アンリ・サンソンはギロチンの考案者の1人でもあります。

処刑執行人は人前で人を殺す役職なので、治安維持の観点から当時の国としては重要な役目にもかかわらず人に忌み嫌われ蔑まれていたという不遇の家系。

主人公のシャルル=アンリ・サンソンはその家系に生まれ、死刑執行人という役目に誇りを持ちつつも死刑制度には反対というなんとも複雑な人物。

当初は弱腰でなよなよしていたのに巻を重ねるに連れて段々と自分ではなく家族を守るためという目的が出てきたり、妹のマリー(同じく死刑執行人)が破天荒すぎてすごかったりなど、周りのキャラも非常に立ってます。

時代背景もフランス革命前からフランス革命にまたぐ時代ということもあり、ファンの多い時代なのではないでしょうか。
ベルサイユのばらと思いっきり時代被ってます。

イノサン自体は9巻で完結してますが、続編のイノサンRougeが現在連載中です。
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イノサンRougeからフランス革命が段々と始まりますので、展開が一気に加速してきました。

普通に読み物として面白いということありますが、死刑制度に反対する死刑執行人の苦悩などを読んでいると非常に考えさせられる漫画でもあります。

ちなみにシャルル=アンリ・サンソンはジョジョの奇妙な冒険ジャイロ・ツェペリのモデルと言われてます。

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イノサンを読んでからまたスティールボールランを読むとジャイロの行動とか思想がなんとなく今までよりも深くわかるような気がします。

ジョジョ好きはイノサン読むと面白いかも。

チェーザレ

チェーザレ 破壊の創造者(1) (モーニングコミックス)

チェーザレ 破壊の創造者(1) (モーニングコミックス)

史実の人物チェーザレ・ボルジアを題材にした漫画。

世界史好き(特にヨーロッパ史)が好きな人にはぜひ読んで欲しい漫画。

時代はルネサンスのちょうど中期~後期位。
レコンキスタが完了目前というタイミングから話は始まります。

最初はただ頭の切れる学生だったチェーザレが次第に権力を手に入れ始め、ボルジア家の繁栄と自分の覇道のために犠牲も伴わないことをしたりなど、なんていうか三国志曹操のような人物。

カリスマ性が高く、政治時や芸術的な才能もあった彼はまさに王の中の王という印象。

誰を教皇にするのかとか各家系が政治的な争いで足を引っ張り合ったりなどまさに中世ヨーロッパ感があります。
ドロドロ系が好きな人は読んでて面白いと思います。

時代的にルネサンスということもあり、出て来る人物も世界史で学ぶ芸術家や思想家が多く登場します。
美術館とかよく行く人は「ここでこいつ登場するのかー!」ってテンションが上がると思います。

ちなみにマキャベリ君主論ではチェーザレ・ボルジアを理想の君主として挙げてます。
実際に漫画ではマキャベリチェーザレに心酔しているような描写もあります。

作者の惣領 冬実さんは元々少女漫画で多く作品を描いていたこともあり、チェーザレも絵のタッチはとても綺麗です。
腐女子が思わずキャッキャウフフするようなシチュエーションもあります。
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漫画の内容としてはかなり濃い物となっているので、登場人物の整理とか時代背景の理解で結構体力使います。
読み終わった後の充実感は漫画を読んだというよりも勉強をしたという感覚に近いかもしれません。

「政治とは、正義とは」と考えさせられる場面も多々あります。

ただその充実感は気持ちの良く、次の巻が出るのが待ち遠しい作品の一つです。

一つ前に紹介したイノサンチェーザレの時代よりも少し後の話ですが、同じヨーロッパを舞台とした作品なので、並行して読んでいるとそれはそれでまた面白いです。

歴史好き・芸術品好き・キレイな男の子大好きな人におすすめです。

ヴィンランドサガ

11世紀のヨーロッパを舞台に、その時代に生きていたヴァイキングに焦点を当てた作品。

内容を話しすぎるとネタバレになるのであまり記載はしませんが、単純にヴァイキングのバトル漫画だと思いきや、人間ドラマがメインの作品です。

主人公の生まれや日々の葛藤などが細かく描写されていて「人はどのように生きるのが良いのか」「真の幸福とは」など色々考えちゃうます。

作者の幸村誠さんの作品では私はプラネテスなんかも好きです。

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

最初は宇宙飛行士のSF系かなと思いつつ読み始めたんですが、最終的に「宇宙とは何か?」とか「自分とは何か?」というような哲学的な内容になってきて人によってはちょっと「お、おう…」みたいなテンションになってしまうかもしれません。

ヴィンランド・サガもある話を境にちょっと哲学的な問いかけが多くなりますが、プラネテス好きな人はきっとヴィランドサガも好きになるでしょう。

宇宙物といえば宇宙兄弟が筆頭に上がるかもしれませんが、個人的にはプラネテスの方が好きですね。

というか幸村誠さんの作品が好きなのかもしれません。

ヒストリエ

ヒストリエ(1) (アフタヌーンコミックス)

ヒストリエ(1) (アフタヌーンコミックス)

哲学的な漫画というとちょっと微妙なポジションになるかもしれませんが、安易にバトル漫画という感じでもないのでこちらのカテゴリに入れました。

時代はマケドニア王国のアレクサンドロス大王が生きていた時代。
大体紀元前4世紀くらいですかね。

主人公はエウメネスというフィリッポス2世アレクサンドロス3世の書記官として使えていたと言われている人です。

このエウメネスの出生とか半生自体がそもそも漫画の題材として面白いのですが、当時のマケドニア王国という怖いもの知らずの王国を舞台としていることもあり、人間ドラマが渦巻いて飽きさせない内容となっています。

映画300(スリーハンドレッド)はスパルタとかアケメネス朝のダレイオス1世やクセルクセスの話なんでヒストリエよりもちょっと前の話です。

ちなみに作者:岩明均さんといえば代表作に寄生獣がありますが、個人的には七夕の国という作品もおすすめ。

全4巻でさっくり読めますし、内容的にも寄生獣と似たような部分もあるので寄生獣好きには是非読んで欲しい作品です。

このヒストリエは連載が不定期なので単行本化も結構スパン長くなってます。

なので今から読み始めてもあっという間に最新話まで追いつけると思います。

ほっこりした気持ちになれる歴史漫画

乙嫁語り

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

ここ数年で好きな漫画10選と言われたら多分これはランクインすると思います。

舞台は19世紀後半の中央アジアで移牧民の家族とそれに関わる人々の話。

乙嫁という名前の通り色々な家族の女性に注目して話は描かれています。

女性というのはどの時代もたくましいものなんですね。
アミルが健気で可愛くてカルルクが羨ましいです。
あとライラとレイリみたいな妹が欲しい。

移牧民ということもあり、自然の描写や狩りの風景などが多く描かれていますが、それを表現している作者森薫さんの書き込みが半端ないです。

中央アジアの伝統工芸の織物とか料理とかがめっちゃ細かく描かれています。
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話そのものも面白いんですが、この書き込みを見るだけでも感動を覚えます。

カメラで例えると通常の漫画が1,000万~1,500万画素なのに乙嫁語りは4,000万画素超えているという感じ。

SIGMAのFoveonセンサーでも積んでるんですかマジで。

エマ

エマ 1巻 (HARTA COMIX)

エマ 1巻 (HARTA COMIX)

上と同じく森薫さんの作品

ヴィクトリア朝のイギリスを舞台に階級社会の厳しさやそれに抗おうとする人のドラマを描いた作品です。

昨今ではメイドというと短いスカートにフリフリとた衣装を想像する人が多いでしょうが、エマに出て来るメイドさんはまさに生粋のメイドという職業の方ばかりなので、非常に上品で気品あふれています。

内容的には色々階級社会の闇だったりとか当時の時代を考えるとやはりお金を持っている人が偉いのかとかどんよりした内容が多々出てきますが、それでもその階級を超えて自分の意志や相手の意志を尊重して生きていこうとする姿には心打たれます。

ラストで泣きました。

巻数も全7巻ということもあって、わりかし手を出しやすい作品だと思いますので、本屋で見つけた際には是非お手にとって見てください。

やっぱりメイドはロングスカートが一番。

最後に

私は元々歴史好きということもあり、日本のみならず海外を舞台にした歴史物に抵抗がないのでガンガン手を出しますが、あまり馴染みがなくて歴史物どれ読んでいいかわからないという方に少しでも参考になれば幸いです。

歴史物の面白さは当時の時代背景とかを学校の勉強とはまた違った視点で学べますし、時代に翻弄される人々というのが現代には無い設定なので読んでいて新鮮な気分になれます。

キングダムあたりはもう完全に王道漫画なので少年誌でワンピースとか好きな人はハマるんじゃないでしょうか。
信とルフィって若干性格被ってる部分あるし。

漫画だけでなく小説や映画もジャンルで食わず嫌いをしていると新しい発見がなかったりするので勿体ないです。

最近は電子版を1巻ま無料配信中とか結構あったりするのでそれでとりあえず読んでみるということをどんどんすれば新しいジャンルの開拓ができると思います。

では皆さん。
楽しい漫画ライフを。